超実戦術「断」 技術体系:武蔵の「理」に基づく生存戦略

超実戦術「断」の思想・技術体形の元は宮本武蔵
「戦うため」ではなく、「生きて帰るため」 一般的な格闘理論を用いて突きや蹴りで倒すという、成功率の低い賭けを避け、確実に仕留める「急所狙い」という再現性の高い判断と準備を優先します。この合理性は、宮本武蔵が『五輪書』で説いた「実戦において役立つことのみを尊ぶ」思想に基づいています。
- 原則:危険には近づかない(冷静を保ち危険を引き付けない)
- 目的:生きて帰る(勝敗ではなく生還を最優先とする)
- 手段:日常からの稽古と、迷わない決断(心の居付きを断つ)
- 最終手段:断(逃げられない時に使う生存の技)
「断」の思想:武蔵の理と警察実務の融合

超実戦術「断」は戦うことを推奨しません 危険に近寄らない。争いを避ける。逃げられるなら逃げる。差し出せるなら差し出す。「殴る・蹴る」の中途半端なやりとり自体を避ける思想を持ちます。
武蔵は「構えあって構えなし」と説きました。特定の形に固執せず、状況に応じて最適な手段を選ぶこと。元警察官としての経験から導き出した「事件に巻き込まれない知恵」は、この武蔵のリアリズムと完全に一致します。
YUJIROいわゆる、殴り合いのケンカは、その前段階でほとんどが避けられるはずなのです。だから、突きや蹴りは攻撃のために練習しないという考えです。
断が存在するのは、逃げ場がなく、命が危険に晒された状況に限ります。勝つための技術でも、正しさを示す思想でもなく、**武蔵の理(ことわり)を借りた「生還のための対処思想」**です。
精神の態勢を整える:思考を「断」ち、静かに澄み渡る


超実戦術「断」において、最も重要なのは「技術」よりも先に「態勢」を整えることです。武蔵の説く「平常心」を物理的に作り出す二つの柱を解説します。
01. 断の結印(だんのけついん):空間を観るスイッチ


まずは「手」によって脳をサバイバルモードへ切り替えます。武士や忍者が精神統一に用いた九字の一つ、**「皆(かい)」**の印を結ぶ「不動の構え」を取ります。


- 由来と動作:上記画像のように指を軽く絡めます(外縛印)。これはかつての達人たちが、恐怖で心が居付く(固まる)のを防ぐために行っていたメンタル制御の知恵を応用したものです。
- 脱力の極意: 武蔵が説く「いつもの身を戦の身とする」教えに基づき、肩の力を完全に抜きます。相手には「怯えて固まっている」ように見えますが、内側ではいつでも動けるバネが完成しています。
- パノラマ視界(観の目): 印を結ぶと同時に、意識のピントを「周囲の景色全体」へ広げます。敵を凝視して思考を固めるのではなく、全体をぼんやり映し出す「観の目」を確保することで、相手の予備動作や逃げ道を冷静に捉えます。
02. 断の呼吸:静かな鼻呼吸でバフをかける


断の呼吸とは「息」によって、緊張による体の強張りをコントロールします。
怒り・焦りを鎮める: 沸いてきた怒りや、恐怖による過呼吸を、鼻から深く吸い、鼻からゆっくり吐く腹式呼吸で断ち切ります。自律神経を安定させ、心拍数を抑えて「冷静な心」と「動ける体」を維持します。また、鼻呼吸により脳の冷却効果も期待できます。
拍子を読ませない: 武蔵は「拍子(タイミング)」を制する者が勝つと説きました。口を閉じ、静かに鼻で息をすることで、体の揺れを消し、相手にこちらの動揺や反撃のタイミングを一切悟らせません。
不動心の深化: この「構えあって構えなし」の脱力こそが、相手が手を伸ばしてきた瞬間に、最短・最速で反応するための源泉となります。



呼吸法って色々ありますが、「鼻から何秒吸って、口から…」と、覚えにくい。断の呼吸は鼻だけで、普通に深く吸って、ゆっくり吐くだけです。
攻撃:武蔵の「拍子」で急所を断つ


「断」の攻撃は、殴り合いはしません。武蔵が説く「敵の拍子(タイミング)を打つ」考えに基づき、最も脆弱な急所を最短距離で撃ち抜きます。
「威力で倒す」ではなく、「機能を止めて離脱する」
01. 貫手(ぬきて)による目突き


武蔵の理: 敵の目を打つことは、相手の「観の目」を奪い、戦意を喪失させる最短の道です。
技術: 突き込むのではなく、指先を槍のように使い、相手の視界を物理的に遮断します。



超実戦術では貫手を徹底的に鍛錬します。
02. 蹴りによる金的攻撃


武蔵の理: 敵の強みを削ぎ、一瞬で動けなくさせる「拍子」を捉えた一撃。
技術: 歩みの延長線上で、相手の意識の外から急所を跳ね上げます。



貫手と共に、金的蹴りも徹底的に鍛錬します。
崩し:敵の「居付き」を誘い、離脱する


「断」では、力で相手を制圧することを目指しません。武蔵の説く「敵を居付かせる(動きを止めさせる)」ことで、安全な離脱を優先します。
01. 小手返し(こてがえし)
- 武蔵の理: 敵に掴まれたことはピンチではなく、敵と自分が「つながった」瞬間です。敵の力を利用し、その重心を奪うことで、反撃の意思を挫きます。
- 技術: 掴まれた手首を支点にし、円の動きで相手のバランスを崩します。深追いして固め技に移行するのではなく、相手が崩れた瞬間に「離脱」することが目的です。
- YUJIRO’s Point: 掴まれた場合の回避技として、一般格闘術の理を実戦仕様に落とし込んで磨きます。
02. 足払い


武蔵の理: 敵の足元(土台)を崩すことは、敵の攻撃リズムを完全に断ち切る最も効率的な手段です。
技術: 威力でなぎ倒すのではなく、相手が踏み込もうとした瞬間の「拍子」に合わせて足を払い、姿勢を崩させます。



バランスを崩して有効打(目突き・金的)、もしくは離脱に繋げます。
防御


断の防御は「受け止める」ことに固執しません。
相手にクリーンヒットを与えないため、位置と軸を移動し、有効範囲から離脱します。
さばき


軸を移動し、相手の有効攻撃範囲から離脱し、急所を狙うか、崩す。
蹴り
蹴りでの一撃必倒は困難です。超実戦術「断」では、攻撃目的ではなく、相手を蹴り飛ばす、距離を取るために使います。


前方の敵を蹴り飛ばす、もしくは距離を取るために使います。
道具の活用:武蔵の「有形無形」の理


武蔵は『五輪書』にて「武士は道具を吟味し、その特質を活かせ」と説きました。「断」においても、素手に固執せず、現代のツールや環境そのものを武器に変えて生存率を高めます。
01. タクティカルペン(隠し武器)


武蔵の理: 武蔵は二刀流(二天一流)の使い手でしたが、状況に応じて短い武器の有効性も説いています。懐に入れた小さな武器(隠し武器)は、体格差を埋める「兵法の知恵」です。
技術: タクティカルペンで相手の急所(主に目)を突きます。



文房具として合法的に持ち歩ける護身具です。素手よりもリーチも威力も上がります。しかし、強力過ぎるので、使用は最終手段となります。


02. フラッシュライト(視界の遮断)


武蔵の理: 敵の「観の目(視界)」を奪うことは、敵の戦力を無力化することと同義です。太陽を背にして戦う位置取りと同様、現代では光を用いて敵の目を封じます。
技術: 高光度のライト(ストロボ機能推奨)を相手の目に照射し、一時的な失明状態(ホワイトアウト)を作り出します。相手が怯んだ瞬間に逃走します。



夜道における最高の盾です。光で威嚇し、接触する前に戦意をくじくことができます。当然合法的に持ち歩けます。


03. 目つぶし


武蔵の理: 生き残るためなら、泥でも石でも使う。これが武蔵のリアリズムです。「卑怯」という概念は、平和な道場の中にしか存在しません。実戦では結果(生還)がすべてです。
技術: 足元の砂、持っている飲み物、あらゆるものを相手の顔面に投げつけます。物理的なダメージよりも、相手の反射(目を閉じる・手で庇う)を誘発し、その「拍子」の隙をついて逃げます。
YUJIRO’s Point: 綺麗に戦おうとしないでください。相手の顔に異物が飛べば、人間は必ず反応して動きが止まります。その1秒が命を救います。
運用ルール:生還のための鉄則


① 近寄らない ② 退路確保 ③ 刺激しない ④ それでも危険なら「断」



断は「勝利」ではなく「生還」を目的とします。技術は必ず離脱とセットで運用します。
「観の目で景色を映し、呼吸で拍子を消す。武蔵の理(ことわり)をその身に宿したとき、あなたはすでに優位に立っている。」
