この記事を読むとこんなことがわかります。
- 護身時に重要な意識すべき注意点がわかる
- 楽観バイアスが災害時の弊害となる理由がわかる
- 正常性バイアスが災害時の弊害となる理由がわかる
- 楽観バイアスと正常性バイアスの違いがわかる
YUJIRO元警察官・元教習指導員の私が、危機に直面した際の邪魔者、楽観バイアスと正常性バイアスについて説明します!
「楽観バイアス」と「正常性バイアス」は、
どちらも人間の認知に関する
バイアス(先入観)ですが、
それぞれの意味と適用される状況は異なります。
以下に、両者の違いを説明します。
1. 楽観バイアス(Optimism Bias)
楽観バイアスとは、人が将来の出来事に
対して過度に楽観的に考える傾向
のことです。具体的には、
「自分には悪いことは起こらない」
「自分の未来は他の人よりも良い方向に進む」
といった認識を持つことです。
これはポジティブな思考が過剰に働く状態で、
リスクを低く見積もることに繋がります。
楽観バイアスの例:
- 「自分は交通事故に遭うことはない」と思い、注意深く運転しない。
- 健康診断で異常が出ても「自分には大きな問題はないだろう」と思い、精密検査を受けない。
- 新しいビジネスを始める際に、失敗するリスクを無視して「必ず成功する」と信じ込む。
特徴:
- 自分や自分の未来に対して過度にポジティブに考える。
- リスクを軽視し、行動を正当化しやすい。



これにより、私生活に潜む危険も楽観的にとらえ、備えなくなります。
2. 正常性バイアス(Normalcy Bias)
正常性バイアスは、
危険や異常な状況を過小評価して、
現状が通常通り続くと信じる傾向を
指します。人は、自分が経験したことの
ない非常事態や災害に直面すると、
「これは異常な事態ではなく、
すぐに元通りになるだろう」と考えて
しまうことがあります。
このため、適切な対応や避難が遅れ、
被害が拡大することがよくあります。
正常性バイアスの例:
- 地震が起きた時に、「大したことない」と思ってすぐに避難しない。
- 台風や洪水の警報が出ていても、「今まで大丈夫だったから、今回も大丈夫だろう」と避難しない。
- 明らかに危険な状況でも「いつも通りに生活できるはず」と現実を直視しない。
特徴:
- 非常事態や異常な状況を過小評価し、危険を避ける行動が遅れる。
- 現状維持を前提に考える。



楽観バイアスと似ていますが、こちらは危機に直面しているのに、「まさか、自分に限って」という心理が働き、対応が遅れる、もしくは対応しなくなってしまうのです。
楽観バイアスと正常性バイアスの違い
| バイアス | 楽観バイアス | 正常性バイアス |
|---|---|---|
| 定義 | 自分の未来に対して過度に楽観的に考える傾向 | 異常事態や危険を軽視し、現状が続くと信じる傾向 |
| 主な焦点 | 自分自身や自分の未来 | 周囲の状況や異常事態の認識 |
| 影響 | リスクを過小評価し、リスクの高い行動を取る | 非常事態への対応が遅れ、被害が大きくなる |
| 例 | 自分は病気や事故に遭わないと思い込む | 災害時に避難が遅れ、「大丈夫だろう」と楽観視する |
結論
- 楽観バイアスは、自分にとっての未来やリスクに対して過度にポジティブに考える認知の偏りです。
- 正常性バイアスは、危険や異常な状況に対して「通常通りの状態が続く」と考えてしまい、危機感を持たない状態です。
両者は似た部分もありますが、焦点を当てる対象や具体的な影響が異なります。どちらのバイアスも、正しい判断や適切な行動を妨げる要因となるため、これらのバイアスを意識して行動することが重要です。



いずれのバイアスも、精神の安定を保つ機能なので、必要なものであり、皆さんに備わっているので、その存在を理解し、いざという時にはそのバイアスに負けないよう意識すればいいのです。









